身体的自由

顎を引くカタチ

スポーツを指導される中で、顎を引くようにと言われたことは1度や2度ではありません。皆さんもそんな経験はないでしょうか?ただ、それで顎を引いたとしてどんな結果が得られるのか?そんなことを考えたことはあるでしょうか。今回はそんなところを書いてみたいと思います。

顎を引く。

たったこれだけのことですが、日常で出来ていない人が多いのが現実かなと思っています。

目安の一つとして、口がポカンと空いてしまうような姿勢の人。

そんな人は顎が出ていることが多いです。

もう一つは反り腰の人程、その作用で顎が出てしまう。

言い方を変えれば、顎を出さないと身体の前後のバランスが取れないから必然と呼んでも良いかもしれません。

顎を引くというのは教える側の便宜上伝わりやすいから使っているだけで、正確には顎を引くだけでは理想の姿勢としての説明としてはやや曖昧です。

結論としては、頭蓋骨を背骨の真上に乗せることを目的としています。

ご存知の通り頭部は重いです。

一般的な成人の平均の重さは4~6kgあり、ダンベルなどを思い浮かべてもらえると想像がつきやすいかと思います。

そんな重いものを斜めに支えるのと、真っ直ぐに支えるのとどちらが支える負荷があると思いますか?

当然のことながら真っ直ぐ支えた方が負荷は少なく、楽だと想像出来るでしょう。

その真っ直ぐに支える形が、顎を引く形とマッチします。

では頭部を支えることが楽になるとどうな良い事があるのか?

前回腰が喜ぶカタチについて、そのカタチによって上半身と下半身が繋がると書きました。

それと似て、上半身と頭部を繋げるために、顎を引き頭部を背骨の真上に乗せることが必須となります。

健康を謳うならば、全身を隈なく使うことを良しと考えますが、上半身と下半身だけでなく頭部まで繋げることにより、より全身を使えることになります。

省エネで尚且つ大きなエネルギーが発生する姿勢の出来上がりです。

それが顎を引くだけでそれに近づくのです。

ならば引かない理由がありません。

こんな風に顎を引いたら、身体が繋がりより大きな力を出す事が出来るよと子供の頃に伝えて欲しかったと心底思います。

やれ

だけでは疑念は晴れず、それによる効果も理解出来ませんでした。

常に半信半疑。

それでは上手くなるものも上手くなる筈がありません(笑)

今そんな姿勢の可能性を実際に見せて、分かりやすく説明出来る人を増やそうと活動しています。

誰でも知ればその先の人生が変わるくらいの、それでいて当たり前の話。

先ずは本当の意味で

この身体を知ることから。

伝えることが楽しみです。