身体的自由

たまには全力で

全力を尽くした先にさらに先に進むことが出来る、ということについて書いてみたいと思います。

そこそこの歳になり、運動が好きといえど昔のように全力疾走などしなくなりました。

いつからかは覚えていませんが、いつも5、6割ぐらいの力を使いこなす。

そんなことに慣れてはいませんか?

常に余力を持たすという意味で、それは自分の考えの中では平常運転。

必要な時に必要な分の力を使う。

何事においてもそんなスタンスでした。

しかし、こと武術においては常に向上していたい欲もあります。

今の全力を知りつつその先へ向かいたい。

そのためには今を知る必要もあると考えます。

ここでいう全力とは、力一杯という意味ではありません。

過去知り得た様々な経験や知識。

会得した身体感覚。

それの総動員を意味します。

幸運にもいい機会をもらい、全力を出せる場面が訪れました。

15年前に感じた感覚とはえらい違い。

確実に成長している。

素直に嬉しい。

しかし、

まだまだ手に重さが残る。

今の理想は完全に自分も相手も消えること。

この手に何の感触も残さないこと。

そうなれば、

もっと心地良く相手と接してられそうな気がする。

戦わない境地。精神レベルでも、肉体レベルでも争わない。

見たこともない、

想像も出来ない境地へと向かう。

それにしても切に思うことがあります。

相手がいてこその全力を尽くせる喜び。

つくづく一人では辿り着けないところだと本当に思います。

仲間がいてくれることが何よりも嬉しく、自他共に成長することが何よりも楽しい。

昨日の全力を超えるために、

今日も立つ。