人を吹っ飛ばすには自分側と相手側の二つの要素が両極となりお互いに作用することがコツになります。体験してもらうことが1番の近道ではありますが、まずは言語化して伝える努力をしてみたいと思います。
ここでいう吹っ飛ばすとは?
手を軽く相手に触れた状態で相手を後方に飛ばすことを言います。
先ずは前提として、普通に人を押しても吹っ飛びません。
まずはそこからがスタートです。
そもそもなぜ吹っ飛ばす必要があるのかと言いますと、
それはその要素の中に人体の不思議な使い方が内包されており、会得したときには今までと違う世界を覗き見ることが出来るようになるからです。
何より人生一度はやってみたくありませんか?
その導入の部分を分かりやすい表現として、人を吹っ飛ばせるかどうかに注目しました。
自転車で言えば乗れるか乗れないかの境界線。
まずは自分を変える。そして相手を知る。
その上で、自分と相手との間には空間があることを認識します。
間とも言うし、間合いだとも表現も出来るものです。
普段その部分に意識を置いて見ることは
ほぼないとは思います。
だからこそ有効だと感じるところ。
確かにそこにある空間。
具体的には種明かしになってしまうので
立芯道場などで話すとして、人の影響力は離れていても影響します。
普段歩いていて、5メートル先に前から歩いてくる人がいるとします。自分が歩いているコースと被っており、すれ違うにはどうにかしなければいけない状況。
多くの人は瞬時にそれを判断する。
ほぼ無意識に。
そこからの選択肢は人それぞれだと思います。
しかし、そのままぶつかってもいいやという人はまずいないでしょう。
そんな他人との関わる、小さく密かな攻防。
どっちに避けるかを推測し、同時に自分も避ける動作を行おうとする。
あの間や空間。
目線や、その時の重心移動、表情から読み取れる性格、歩く速さ等々。
普段から生活の中で、何気なく使っている洞察力。
予知能力ともいえるこの感覚。
自然に行っているからこそ、誰しもが陥るという罠。
武術ではその罠を自然と張り巡らせる。
そして必要な時だけその罠を発動するもの。
吹っ飛ばす前段階でも無意識に働きかける罠があります。
一つや二つどころではない。
触れる前にすでに始まっています。
その罠とは何か。
いつかそれについても書いてみたいと思います。