身体的自由

力を流す工夫~震災より~

ある情報番組を観ていた時、

3.11の震災で津波に襲われて数々の建物が倒壊して流される最中、残った建物があった。

何故残ったのか?

専門家曰く壁に空いてある穴が、

津波の勢いを流したと話されていました。

デザイン的にたまたまその穴が空いていたのかと思いきや、昔からの伝承で津波が来た時の対処でそう造っていたそうです。

これには素直に感動しました。

水が流れる通り道を造っておく。

何年、何十年、何百年に1回あるかないかの大災害に備えて。

その1回で救われた人は、

1人や2人ではないだろうと想像出来ます。

自然の力を人の工夫の力で流す。

人の力を人の工夫の力で流す。

みんな同じだなとしみじみ思いました。

力には力で対抗しない。

自然が相手となれば余計にです。

けれども、

人と人との関係になると、すぐに力で対抗しようとすることもヒトの性だとも思います。

しかし、

やはりどんな脅威も正面からぶつかることなく流すに限ります。

自然はそんなことも教えてくれる。

流水。

心も身体も水のように。

言い伝える大切さ。

よく覚えておこうと思いました。