以前質問を受けた中に、呼吸はどの様にしているのかというとても深いものがありました。姿勢、呼吸、型の3つを特に大切にしていますが、今回はその呼吸について書いてみたいと思います。
呼吸はどの様にしているのか?
と問われましたら、先ずは鼻で吸って口で吐くと答えます。
次に大事なことは、呼吸を止めないこと。これは日頃から口を酸っぱくするほどお話ししています。
何かを行おうとするとき、通常であれば呼吸は普通にしているでしょう。
問題なのは、困った時やパニックの時に呼吸が一時的に止まってしまうことです。
止まるといっても一瞬のことではありますが、この一瞬がとても大事なことでもあります。
自覚があろうとなかろうと、この呼吸が止まった状態は身体も止まった状態になります。
もっと言えば、精神状態も固まってしまっており良い状態とは程遠くなっています。
この状態を打破するにはどうすればよいか?
それは呼吸を止めないことです。それも出来うる限り通常の呼吸を行うこと。それが出来れば、自身の行動と思考が止まることは少なくなると考えます。
武術的な視点で言うならば、逆に相手の呼吸を止めることが出来たなら勝つ確率は大幅に上がるでしょう。
意識の外からの攻撃は、時に不意の交通事故を起こします。それが人為的に出来るための修練が武術といっても過言ではないでしょう。
話が逸れました。
鼻で吸って、口から吐く。
呼吸を止めない。
最後の一つは呼吸を循環させる、があります。
吐くと吸うを線で行うのではなく、円の様に循環させながら呼吸をします。
これが出来れば、呼吸の起点や終点がなくなり心地良い呼吸が生まれます。
こればかりはイメージにはなりますが、この呼吸を使える様になれば、どんな状態であろうとも思考は止まらず、身体も止まることはありません。
出来るならば日々の生活からこの様な呼吸をすることが望ましいと個人的には思っていますので、立芯道場などでは最初にお伝えしたりしています。
僕はこの身体を活かすための呼吸が完璧に出来ているとまだまだ思ってはいません。
なので
より心地良い呼吸の在り方を今も研究している途中になります。
呼吸一つ取っても、
奥は深くとても面白いものですね。