ふと目に止まった本なのですが、著書「死の壁」を読みました。読書感想文ではないですが、思ったことを書きたいと思います。
誰しも死亡率は100%です。
それにも関わらず現代は死を遠ざける傾向にあるとのこと。
それには共感する部分が多分にありました。
なぜなら日常生活において人の死に接する機会がまずないからと考えます。
そして自分自身が死に直結することも限りなく少ないでしょう。
自分という世界の中で身近な者が死なない限り、死を連想するものはテレビや映画の中だけの出来事。
人を失うという、自然に発生する悲しみや消失感。
自身が死ぬというなんとも言えない無力感。
それが少なければ少ないほど、遠い世界の出来事のように感じてしまうのではないかと危惧します。
もちろん死ぬということが良い悪いというモノではありません。
しかし、
必ず死を迎えるからこそという原動力があるとないとでは、人生の彩りが全く違って見えるのではないかと思います。
この肉体もいずれ滅び無くなるもの。
だからこそ最後の最後まで大事にしたい。
あるかないかは別として、魂があるとすれば最後までその灯火は灯していたい。
著者曰く
「今日という日は、
明日には無くなる。」
人生のあらゆる行為は、取り返しがつきません。
これらのことを頭だけでなく、実感として落とし込むことが今を楽しく生きる秘訣ではないかと心底思っています。
阪神淡路大震災。
武術の世界においてのお互いに殴り合う痛み。
それらも
生きているという実感を湧かせる大事なピースであることは間違いありません。
取り返しがつかない事態。
これはプラスでもマイナスでも受け取ることができます。
どちらでも良いのであれば、プラスの方受け取る方がお得でしょう。
だからこそ後悔のないように生きる。
やりたいことはやる。
そんなことを再認識させていただいた著書でした。
