以前書きました洞察力について、今回は具体例を一つ書いてみたいと思います。
パッと早く動く動作を行うためには、身体はどのような状態が良いと思いますか?
緊張や弛緩、様々な経験や知識から色々と意見はあると思います。
ここでは身体についての発見の一つ、足の重心の位置で説明したいと思います。
早い動作を行う直前、身体はどのような状態になっているか。
まずは、そんなところに視点を持つことを意識します。
前よりの重心?
後ろよりの重心?
重心で考えるならばそんなところが思いつくのではと思います。
答えから言いますと、前重心にしておくと身体は機敏に動きやすいです。
踵に重心が乗っていたらすぐには動ないと思います。
そこまでは運動を普通にしていれば体感的にも分かるところでしょう。
大事なところはここからです。
ふ~んそうなんだと思ってそこで終わりの人。
本当にそうかなと自分の身体で試してみる人。
試した後にそれなら自分の競技に落とし込んで実践してみる人。
これだけでも差は十分に開くでしょう。
そして洞察力という点で考えるならば、このような一つのヒントから無数に拡げることが出来ます。
そこに気付くか気付かないかで天才と凡人の差が生まれるのではないでしょうか。
それは、
重心が前というが、その時に身体のそれぞれはどう変化しているのか。
頭の位置は?
腕の位置は?
腰の位置は?
それぞれの緊張具合と反応は?
また足の裏の重心といったが、
足の裏といっても幅は広い。
前重心といったが、
では足の指のどの位置が1番良いのか?
一つ一つにフォーカスし、それによる繋がりを検討する。
その時間を体験するかしないかでは、物事を深く観るという部分においては天と地ほどの差になると思う。
このことを身体の深化と呼んでいます。
もちろん、絶対に求めなければいけないというものでは決してありません。
全てにそんな感覚で望むならば、頭がパンクして何事も楽しめなくなるかもしれないからです(笑)
この感覚を少しでも取り入れて欲しい人は、まだ見ぬモノを手に入れたいのに手に入れ方が分からなくて諦めかけている人。
そんな人にこそぜひ試してもらいたい。
洞察力を磨く。
それは努力というより、視点を拡げる普段の姿勢。
突き詰めるという作業は、本来とても楽しいものです。
好きなアイドルの人がいたとして、その人がどんな人でどんな思いで仕事をしているのか知りたくなることなどと同じではないでしょうか。
同じモノを観ても人よって観え方が違う。
それは側からみても誰も気付かないモノ。
勉強法の一つとしてお勧めします。