体操。
この言葉をあらためて眺めてみると、その文字に込められた意味の深さに気づかされます。
体を操ると書いて、体操。
つまり、本来の体操とは、ただ動きを真似ることでも、無理に鍛えることでもないのです。
自らの身体を、自由に、しなやかに、そして意図を持って操ること。
そこに、体操の本質があるのだと思います。
わたしたちは、普段、無意識に身体を動かしています。
歩く、立つ、座る、手を伸ばす。
そのすべてが、自分の意思とは離れた、癖や習慣によって行われていることが多いのです。
けれど、ほんとうに自分の身体を操るということは、
動きを意識し、選び取り、静かに支配する感覚を持つこと。
それは、武術の稽古で学ぶ「自分を生かす動き」にも通じています。
ただ柔らかく動くだけでも、ただ力強く動くだけでもない。
外側の美しさや速さを競うのでもない。
内側から静かに湧き上がる意志に従って、身体を導くこと。
それが、わたしの考える「体操」です。
身体を操るとは、自分を深く知ることでもあります。
どこに力が入りすぎているのか。
どこが動かずに滞っているのか。
それを感じ取り、調和させていくことこそが、体操の稽古なのです。
今日、ほんの少しでも。
自分の動きを、意識してみてください。
立つとき、歩くとき、手を伸ばすとき。
あなたの中に流れている動きが、静かに生き返っていくのを感じられるかもしれません。
立芯《旅する姿勢家》
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あなたの身体が、もっと自由に、もっとしなやかに動き出しますように。
