身体的自由

吹っ飛ばす~触れ方の心得~

今回は「吹っ飛ばすを考察する」から、より具体的なコツなどを話したいと思います。

人を吹っ飛ばすコツとして【触れ方】ということにフォーカスしたいと思います。

触れ方と一言で表せるものの、人に触れられた感触は十人十色です。

しかも一人一人が別物であり、その一人にしてもその時々により触れた感触は変化するものです。

例えるなら好きな人に触れるときと、嫌いな人に触れるときは触れ方は違います。

心境が違うから当たり前といえば当たり前。

逆に考えれば、心境次第で触れ方を操作出来る、とも言えます。

では人を吹っ飛ばすときに必要な心境とは?

通常のイメージからすると、より力強く押すではないかと想像出来ます。

確かに体重が重く力があれば、体重が軽く力がない人よりは遥かに押せます。

大人が子供を押せば、それは当然の如く吹っ飛ぶもの。

その上で、その逆でも人を吹っ飛ばすことができれば面白いと思いませんか?

逆というのは、小さくて力がなくても、大きくて力のある人を吹っ飛ばす。

子供が大人を崩し吹っ飛ばす。

それは武術の知恵を使えば普通に可能なことです。

その触り方はイメージとは異なるものではあります。

一つの答えとしては、優しく触ること。

気持ちと身体は連動するもの。

何も難しいことではありません。

優しく触ることにより、相手が耐えようとする力を発生させない。

対抗心を起こさせないことが重要です。

対抗心があれば耐えられる可能性が発生するからです。

優しく触れた状態のまま、自分の力のみ伝える。

例えるなら相手側のみが氷の上に立っているようなイメージで行うとそれが可能になります。

この手は様々なものに応用出来ます。

例えば施術する時の手。

人の動作を補助する時の手。

人を抑える時の手。

普段何気なく物を持つときの手。

触れた本人はあまり実感がわかないかも知れませんが、触れられた方は安心する手。

吹っ飛ばすときはその虚をつく。

想像より人が飛ぶので、笑ってしまうくらい面白い原理です。