人生論

削ぎ落とす

何かを足すのではなく、何を手放すか。

年を重ねるほどに、その問いの重みを感じるようになりました。 

わたしが武術や姿勢の稽古を通して学び続けているのは、

「削ぎ落とすこと」の大切さです。

技を磨くとき、人はつい複雑さに惹かれます。

新しい動き、より高度な型、目を引くような技法。

けれど、どれだけ積み重ねても、芯がなければ崩れやすく、どこか浅くなってしまうのです。

本当に必要なものだけを残す。

力まず、飾らず、ただ静かに立つ。

それができたとき、動きには深さが宿り、身体も心も、ぶれなくなっていきます。

日常もまた同じです。

抱えすぎた予定、過剰な思考、人との関係。

知らず知らずのうちに「足し算の人生」になってはいないでしょうか。

何かを足して整えるのではなく、

不要なものを削ぎ落とすことで、自然と整っていくという在り方もあります。

わたしは今、現在進行形で少しずつ削ぎ落としています。

言葉を減らし、動きを減らし、意識を絞って、芯だけを残すような感覚で。

そうすることで、自分の輪郭がよりはっきりと現れてくるのです。

削ぎ落とすということは、失うことではありません。

むしろ、それによって“ほんとうに大切なもの”が見えてくるのだと思います。

立芯《旅する姿勢家》

 

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削ぎ落とすほどに、あなた本来の力があらわになっていきますように。