人生論

呼吸するように先出(さきだし)する

「与えることが大事」

「損得を超えた関わり方が美しい」

そんな言葉を耳にすることが増えました。

けれど、無理に与えようとして力んでしまったり、

見返りを求めてしまったりするのも、人の自然な反応かもしれません。

わたしが大切にしているのは、

呼吸のように、自然に先に差し出すことです。

武術の稽古では、相手に先んじて仕掛けることを「先手」と呼びます。

これはただ早く動くことではなく、相手の動きを読む前に、

こちらの“意”が空間に満ちているような在り方のことです。

先手は、押しつけではありません。

相手にどう見られるかを考えて出すものでもありません。

自分の中に満ちたものが、自然とあふれるように、

静かに、しかし確かに先に動いていく。

そのとき、技は生き、場が変わります。

わたしは今、情報も、言葉も、在り方も、

呼吸のように先出できる人でありたいと願っています。

与えるというより、満ちたものが溢れる。

そういう姿勢でいたいのです。

先出には、時間がかかることもあります。

すぐに成果は出ないかもしれません。

けれど、それを続けていく中で、

自分の中に芯ができ、人との関係にゆらぎがなくなっていくのを感じます。

あなたの中にも、静かに湧いてくる何かがあるはずです。

それを大切に、呼吸のように差し出していく。

その繰り返しが、やがてあなたの世界を変えていくのかもしれません。

立芯《旅する姿勢家》

 

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あなたの静かな先出が、誰かの深い呼吸につながっていきますように。