アスリートを目指す者にとっては身体の「軸」という概念は切っても切れない縁だと思います。このことについて武術的に少し踏み込んで話したいと思います。
身体の軸が何処にあって、それがどう作用するのか?
過去この様な指導をされた経験も1度や2度ではすまないのではないでしょうか
。
様々な経験や体験を積む中で、最新の概念が更新されました。
それは、
身体に軸をつくらないこと。
???
と思った人も多いかもしれません。
もう少し具体的にいうならば、身体の外に軸を置く。
勘の良い人なら何か思い当たる節があるかもしれない。
この概念を知った時に、
同じ位の背丈に同じ位のガタイでもスピード派とパワー派に分かれる理由がなんとなく理解出来ました。
見える世界では、筋力の差や瞬発力の差だと信じていました。
しかし、
これは感覚の世界であり、身体が一瞬で重くなったり軽くなったり、遅くなったり速くなったりする原理に当たる部分です。
それは任意による軸の操作。
それを無意識で上手くこなせている人は天才と呼ばれている人のことを指します。
しかしながら喜ばしいことに、この感覚は後付けで身に付けることが出来ます。
つまり、
後天的にも会得可能であり、意識で変わるということはその場で感覚が変化することを意味します。
何十年の修業が必要なのではなく、知ればその場で出来るもの。
そんな感覚が武術には多く含まれており、それを次の世代に遺すために様々な感動的な工夫が施されています。
そんな素晴らしいものが残って伝わっていることには感謝しかありません。
軸をつくらない。
身体の動きだけでなく、日常生活においても危機管理においても重要なことだと思います。
生き残るための知恵。
柔軟な発想。
軸は幾らでも作れる。
その真意を知ると思考が無限に拡がるでしょう。