人生論

だからこそ

「だって」「でも」

この言葉が口を突いて出た時点で、身体にブレーキがかかっています。

何か問題が起きたとき、緊急事態に直面したとき、人は無意識に言い訳を探す。「だって、こうだから」「でも、こういう状況だから」。その言葉が出た瞬間、前に進もうとするエネルギーは止まります。

僕が大切にしている言葉があります。

「だからこそ」。

問題が起きた。だからこそ、こうする。

うまくいかなかった。だからこそ、次はこう変える。

たった一語の違いです。しかし、この一語が人生の方向を決めます。

言葉には言霊がある。これは精神論ではありません。心で思うだけでも、それは身体に影響を与える。さらにエネルギーを使って声に出せば、その力は何倍にもなります。発する言葉が良いものか悪いものかで、身体が向かう方向そのものが変わるのです。

だから、何を考えてしまうかには細心の注意を払わなければなりません。「ただの言葉だ」と侮ってはいけない。

思いは叶います。

しかし、良い思いだけが叶うわけではない。悪い方にばかり考えたり、否定的な言葉を使い続けたりすれば、それがたとえ照れ隠しや謙遜であったとしても、言葉通りに現実化していきます。

日本人は褒められたときに「いえいえ、そんなことありません」と返す文化があります。僕はこれをあまり良しとしていません。向けられた言葉は、そのまま素直に受け取ったほうがいい。

「ありがとう」と言われたら「どういたしまして」。

「すごいですね」と言われたら「ありがとうございます」。

肯定的に返すことで、自分自身を認めることができる。良い言葉の循環が生まれます。

SNSを見ていても思うことがあります。人の目を引くために、わざときつい言葉を使う人がいる。本人は手段として割り切っているつもりかもしれない。しかし、発信した瞬間、周りはその言葉であなたを見ます。そのエネルギーは回り回って、自分自身をそういう人間に変えていく。

良い姿勢を作る。良い姿勢を積み重ね続ける。

この言葉を口にして、身体が悪くなっていくイメージが僕には湧きません。前を向いて発する言葉と、自分の意思と行動を一致させること。そのために、良い言葉をしっかりと使っていく。

「だからこそ」。

この一語を、自分の中に据えておいてください。

あなたの日常が、少しでも深く、芯のあるものになりますように。

立芯《旅する姿勢家》

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