スキーを体験したことがある人には理解出来ると思われる話です。今回はスキー靴を履いた時の不思議な履き心地、自由を奪われた身体の使いやすさなどについて話したいと思います。
スキー靴を生まれて初めて履いた時、なぜこんなにも歩き辛いものを履かせるのかと思わなかったでしょうか?
わざわざ問題提起をしなければ、スキーを行うためにそういうものなんだろうなと受け容れるしかなく、疑問にもならないかもしれません。
しかし、その疑問は小さい頃からずっと
頭の片隅に残っていました。
身体の研究?探究?を始めて何年か経った頃、普通に立っている状態の脚の感覚が変化しました。
脚の先から腰又は腹辺りまで繋がっているような、充実しているような、適度な緊張状態というような、そんな感覚が常に生まれるようになりました。
この感覚の脚は、掴んでも捕われることなく、引き上げることも伸ばすことも
余分な力みがなく行うことが出来る優れものでした。
その足の感覚を、正確には足首の角度と脚全体の緊張状態を客観的に見てみるとあることに気付きました。
スキー靴を履いた角度とそれに伴う姿勢が、その立つことにおいて良い状態のそれと全く同じでした。
あの靴は、誰が履いてもその良い状態になるもの。
これは凄い発見です。
何十年も遅れての大発見。
この靴を最初に考えた人は、本当にすごいなと感動すら覚えます。
あの姿勢で常時動くことが出来れば、身体を常に纏った状態にすることが可能なもの。
逆に簡単に考えると、スキーをしていれば自然と身体の上手な使い方を学ぶことが出来ると思います。
雪の降らない土地に生まれたため経験はごく僅かしかありませんが、スキーも楽しんで習得したいなと強く思えるようになりました。