「二兎を追う者は一兎をも得ず」
昔からよく聞く言葉です。
どちらかに絞れ、という戒めでしょう。
けれど、わたしの経験では、二兎を追いかけることで、三兎を得ることもあると感じています。
たとえば、
武術と経営。
姿勢と生き方。
日常と修行。
本来は別々に見えるものを、あえて両方追いかける。
すると、あるとき、それぞれの世界が重なり合い、自分の中に“第三の感覚”が芽生えるのです。
これは、器用さの話ではありません。
むしろ、どちらも本気で向き合うからこそ、それぞれが深まり、思いもよらない発見が起きるのです。
わたし自身、
姿勢の道を極めながら、言葉を紡ぎ、場を創り、教えを広げています。
そのすべてが交わったところに、はじめて「わたしの在り方」が見えてくる。
「一つに絞ること」が時に安全でもあり、効率的でもあるでしょう。
けれど、あえて複数の道を歩くことでしか見えない景色がある。
それが、今の時代に必要な柔軟さなのではないかと思うのです。
大切なのは、「何を追うか」ではなく、
「どう在るか」「どこから立つか」。
複数の兎を追いかけていると感じたときこそ、自分の“軸”を持っているかが問われます。
肚で立ち、静かに見つめながら進む。
その姿勢があれば、三兎どころか、もっと大きな何かが手に入るかもしれません。
立芯《旅する姿勢家》
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