身体的自由

全てのものには重心が存在する

前回道具は滑らせてが最良と書きました。

そのくらい優しく持つということは、その道具を生かすことになります。

その道具の活かし方という点ではもう一つ使いこなす為のコツがあります。

それが道具の重心を見定めることです。

長い重い棒を持つとイメージしてみて下さい。

端の方だけを持って持ち上げるととても重く、振り回すにしてもかなりの力が必要になります。

しかし真ん中を持つと、片手でも楽に持てるくらいの軽さになり振り回すことも端よりずっと楽になります。

野球のバットなんかもそうで、長くもてば力が増す代わりに振りづらくなり短くもてば力は減れども当てやすくなる。

あれは道具の重心の位置の違いです。

なんでも適当に持つのではなく、重心の位置を把握した上で使用方法によりその持つ場所を決める。

これが道具の重心の活用法です。

さらに重心は当たり前の話ではありますが人間にも存在します。

それを自他共に捉えて、それを利用する。

重心は感じるものですが慣れてくると見えるし操作もできるようになります。

それによって身体の軽さも変化するので自分の力はますますいらなくなります。

自身の重心の存在を知る。

まずはそこから。

立芯《旅する姿勢家》

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