動きが詰まったとき。
心が揺れたとき。
言葉が出てこないとき。
わたしはまず、自分の呼吸に耳を澄ませます。
浅くなっていないか。
止まっていないか。
無理に吸おうとしていないか。
どんなときも、呼吸はわたしたちの内側を映す鏡のようなものです。
そして同時に、整えるための入り口でもあります。
武術の稽古でも、日常の姿勢でも、
どれほど技が洗練されていても、呼吸が止まれば力は途切れます。
逆に、呼吸が自然に流れているときは、動きに無駄がなく、心もぶれません。
一番大切なのは、呼吸を「止めない」ことです。
速くしようとしなくていい。
深くしようとしなくていい。
ただ、止めないこと。
まずはそれだけで、身体はゆるみ、心は戻ってきます。
息が止まる瞬間は、往々にして「怖れ」があるときです。
誰かの目を気にしているとき。
失敗を恐れているとき。
無意識に、呼吸は固まり、身体は縮こまっていきます。
だからこそ、わたしは日々の稽古の中で、どんなときも「息を循環させる」という感覚を大切にしています。
呼吸が循環するということは、命が巡るということ。
そこには技術を超えた、身体と心の在り方が滲んでくるのです。
呼吸はすべてに通じています。
動きにも、姿勢にも、言葉にも、生き方にも。
だからこそ、呼吸を止めずに在り続けるという選択が、
わたしたちの全体を静かに整えてくれるのです。
立芯《旅する姿勢家》
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あなたの息が静かに流れ出すとき、本来の力が内側から満ちてきますように。
