一度ぐらいは聞いたこと、見たことがあると思う「野生味あふれる」という言葉があります。
なんとなくではありますが、「あの人は野生味がある」「あれは野生だな」というような、身体つきや雰囲気を持っている人について、具体的にどういう意味合いかを考えたことはあるでしょうか。
まずは雰囲気から。
それは表情であったり、その人自身が醸し出すオーラであったり、そういったところになるとは思いますが、それを具体的な言葉で言うと、力であったりエネルギーであったりというものが強い人のことを、基本的には指します。
では、なぜその力やエネルギーが強いのか。
それは、身体の中に無理な力が存在せず、しなやかな動きと、そのしなやかな動きから生まれる連動の力強さなどが自然と表に出てくる状態を、野生動物のように感じることから、そういった言葉が出てくるのだと思います。
家の中で飼われている室内犬と、屋外でそのまま生きている犬とでは、明らかに雰囲気が違うと思います。
そこのところを、ただ室内だから、室外だから、というわけではなく、その佇まいや、すべての所作、動作から力を感じること自体が「野生」という部分です。
そして、その部分は精神的なものではなく、肉体的なものとして再現することは可能です。
ということは、野性味あふれる人間になろうとするならば、それは後天的に可能であると言えます。
主に強さが必要なジャンル、例えば武術や武道、そしてスポーツの世界において、その「野性味」というものは、純粋に強さに直結します。
科学的なアプローチももちろん重要ではありますが、生き物として、動物としての性能を十分に発揮させるためには、野性味というものは極めて必要です。
それは単なる力任せの強さだけではなく、しなやかさや機敏さなどもすべて含めたものになります。
そこを発達・成長させるためには、この身体が本来持っているものを十二分に引き出す必要があり、何かを外から付け足すことでは、なかなか身につけることはできません。
もともと持っている、動物として、そして人としてのポテンシャルを最大限に発揮するために、それを引き上げることが重要です。
その数少ない手段の一つとして、「和立(わだち)」という立つ稽古方法が、ポテンシャルを引き出すためにとても有効になります。
これを習慣化して稽古することによって、健康になることはもちろん、野生の力を取り戻すことができます。
これには、阻害しているものがなくなることで自然治癒力などが元の状態に戻ることも含まれるため、より動物的な(本来の)生活を送ることができるようになります。
野生が持っている力を侮るなかれ。
動物との共存は、そんなことも教えてくれる貴重な時間だと考えています。
好きなことを、一生。
今日の一立(ひとたち)が、その入口です。
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