何かをやり続けなければいけない。
止まってはいけない。
そのような空気に包まれて、わたしたちは日々を過ごしているように感じます。
けれど本来、人はずっと走り続けられるようにはできていません。
武術の稽古でも、ずっと動きっぱなしということはありません。
動いたら、止まる。
緩んだら、締める。
その繰り返しの中に、芯が育っていきます。
「休む」というと、何もしないこと、立ち止まることだと思われがちです。
けれど、ほんとうの意味での休みとは、ただ横たわることではありません。
身体と心を整え、再び立ち上がるための“根を養う時間”なのです。
たとえば、深く呼吸をしてみると、自然と姿勢が立ち直ってくるのを感じることがあります。
このとき、外見上は休んでいるように見えても、内側ではしっかりと立ち上がる準備が始まっています。
休むことの中にも、立つことは含まれています。
動きの前に、静けさがあり。
飛び出す前に、踏みしめる地があります。
どれだけ日々が忙しくても。
どれだけ気持ちがせいていたとしても。
ほんの一息、内側に立ち返る時間を持つことができたなら。
そこからまた、芯のある歩みが始まっていくのだと思います。
休むことは、怠けることではありません。
それは、立つことの一部であり、静かに自分の真ん中を取り戻すための大切な一動作です。
今日、あなたがもし少し疲れていたとしても。
安心して、立ち止まってください。
その時間の中にこそ、次に立ち上がるための力が、静かに宿っているのです。
立芯《旅する姿勢家》
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