立つ姿勢を改善するというと、立った時の状態だけが改善すると思われがちです。
しかし、立つ時の姿勢、もう少し具体的に言うと「骨格の揃え方」は、いかにこの重力のある地球の上で「立つ」という状態を楽に保つか、ということを本質的にやっています。
そうであるならば、その本質を掴むことができれば、座ったとき、そして寝ているときもその本質を崩さずに行うことができれば、いかに楽に座るか、いかに楽に寝るかというところにつながってくるものになります。
この3つを比べたとき、一番難易度が高いものが、やはりこの「二本足で立つ」ということ、これが最難関だと考えます。
なぜならば、もともと動物は四足歩行が基本であり、立つことが多い中でも、二本足で立つというのはバランス的にもあまりにも不自然だからです。この状態でいかに楽に立たなければならないか、ということが問題として浮かび上がってきます。
なので、今まで立ってきた常識の範囲の中で行っている人が、この「和立」の立つという答えを知ったとしても、1日や2日でそれができるようになることはまずありません。
今までの常識を捨てて、全身でバランスを取りながら立つということができるようになったときには、それをただ座った状態で整え、寝る状態でもいかにその力が抜けた状態を維持するかというところに目を向ければ、応用はいくらでも可能になります。
その中で一番要になる、これを行わないとそもそもが叶わないというものが、「骨盤を立てる」というところになります。賛否両論があるかもしれませんが、ここだけは絶対に譲れないところです。
この武術の姿勢を語るにおいて、この「骨盤を立てる」ことなしに解説することは不可能と言えるぐらい、重要な部分になります。
逆に言うと、ここが自然にできるようになれば、あらゆる姿勢や身体操作の問題・課題が解決する糸口となるものでもあります。まずはここを信じて、「骨盤を立てる」という道があるということを知っていただきたいです。
縦に伸びている「人」という構造のど真ん中、腰という部分に負担がかかることは容易に想像がつくでしょう。
だからこそ、この課題を解決するために、全身をつなげるために、そして部分的な負担を少なくするために、この最初であり「最終奥義」とも言える姿勢を作ることが、あらゆるものの起点になります。そう言っても過言ではありません。
まずは、そのことをマスターして立つこと。心地よく立てるようになれば、心地よく座る、心地よく寝るということも可能になります。そういった手順で進んでいくことをお勧めします。
あなたの日常が、少しでも深く、芯のあるものになりますように。
立芯《旅する姿勢家》
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