人生論

共通する進化を止める思想

AIの進化に伴って、自分で考える能力が落ちる。そういった意見を耳にすることがあります。

その恐れから「使わない」と判断する人に、僕は問いたいことがあります。

今、毎日使っているスマホ。それが「なぜこのように動いているのか」を、全部説明できますか?

「足が衰えるから」と言って、自転車も、車も、電車も、飛行機も使わない、という人はいるでしょうか。

仕組みのすべてを理解していなくても、僕たちはこれらを当たり前に活用しています。

便利だと感じれば、使う。それで生活が豊かになっているのなら、それでいい。本来はそういうものです。

それなのに、AIに対してだけ「使わない方がいい」と身構えてしまう。

これは突き詰めると、「わからないことはやりたくない」という、ただの理由探しではないかと、僕は考えています。

そしてもう一つ。

本能的に、人は今の状態から大きく変わることを拒みます。コンフォートゾーンから抜け出ることに、必然的に拒否反応が出る。これも、理由の一つです。

しかし、それでは、あまりにもったいない。

あらゆる技術革新を受け入れることによって、人間はより豊かになってきました。

今、ごく普通の一般の人が享受できる生活は、昔の王族でもできなかったほど優雅なものです。まずは、そのことを自覚した方がいいと、僕は思います。

そして、その変化に適応していくことによって、より豊かで人間的な生活ができる。

世界は、より良い方に向かっている。僕はそう見ています。

にもかかわらず、マイナスの面ばかりを見てしまったり、新しいものができた時に、それを否定したり、止めようとする流れが、いつの時代にもあります。

それは、生きていくことそのものを拒否するに値する考え方だと、僕は感じています。

ダーウィンの進化論が、僕はとても好きです。

理由は、ここにあります。

「生き残る種は、最も強いものでも、最も賢いものでもない。変化に最もよく適応したものである。」

進化してきた理由は、結局これに尽きます。

進化という長い時間軸ではなくても、日々の生活においても、仕事においても、この変化というものに敏感で、なおかつ適応していくこと。それこそが、生き残る手段の一つだと、僕は考えています。

これは、武術でも同じです。

固まらず、囚われず、より良くなるような進化を求めて、心軽やかに進めていく。

進化を止めようとする思想の根は、たいてい同じ場所にあります。

そこから一歩抜け出るだけで、見える景色が変わります。

あなたの日常が、少しでも深く、芯のあるものになりますように。

立芯《旅する姿勢家》

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