「身体OS」とは、最近使い始めた造語です。
かつてはパソコンの「ハードウェア」と「ソフトウェア」の関係で表現していた概念なのですが、いくらソフトウェアが最新で優れたものであっても、土台となるハードウェアが古ければ、うまく起動しなかったり、動作が遅すぎて仕事にならなかったりします。そうした背景から、「まずは土台であるハード(身体)をしっかりと整えてもらいたい」という意味でこの言葉を使っていました。
現代ではこれを「OS」と「アプリ」という言葉で表すことが多いですが、発想は全く同じです。アプリが最新のものであっても、OS自体が最新でなければ、その機能を十分に発揮することはできません。
これは身体だけでなく、技術の世界などすべてに応用できる話です。
技術やメソッドをどれだけ多く学んだとしても、それを行っている自分自身、もっと詳しく言えば「どのような身体でそれを行っているか」によって、得られる結果はまるで変わってしまいます。
だからこそ、この「身体OS」を書き換える必要がある。そのことを、この本でお伝えしています。
特に皆さんに知ってもらいたいことは、頑張らない身体をそもそも作り上げることが、成果や結果を出すことにつながるということです。
「頑張る」とは、負荷が高く無理をしている状態とも言い換えられます。「頑張らないとダメだ」というのは一つの考え方に過ぎず、そうでなくても生きていくことは可能です。
身体でいうと、筋力をものすごく固めることによってバランスを取り、立っている状態が当たり前だと思われるかもしれません。しかし、実はその筋肉の固めがなくても立てる。
骨格の揃え方や全体の調和を整えることによって、「そもそも必要なかったものを今まで使っていたのではないか」という視点を持つ。そうすることで、頑張らずに機能する身体へ移行することが可能となります。今まで使っていたエネルギーが使われなければ、その分はどうなるか。そこが一番大事な視点になります。
その余った分のエネルギーや思いを、自分の好きなことややりたいことに注力していく。それが可能になります。僕自身が「立つこと」を伝えるというのは、単に立つことだけを深化させたり、身体所作だけをうまくさせたいといったものではありません。
人生の生き方や在り方そのものがアップデートされる。常々お伝えしているのは、そういう意味合いになります。パフォーマンスを上げるために、筋肉を鍛えたりストレッチをしたりする必要は、僕はないと考えます。
今の自分自身の身体の無駄な動きを極力なくし、シンプルに、きれいに、楽に動かせるようにすること。それによって、そもそものパフォーマンスを上げる。そういった視点に立てるように、この第3章では書かせていただきました。
これまで頑張ってきた人にこそ、ぜひ読んでもらいたい章になります。
あなたの日常が、少しでも深く、芯のあるものになりますように。
立芯《旅する姿勢家》
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◎初出版書籍
「世界一やさしい姿勢の極め方」
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「一生モノの姿勢術」
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