一昔前は「気」という表現を使うと、怪しまれるようなことが多かったかと思います。
しかし最近では、その言葉が普通に会話の中に入っていたり、「エネルギー」という言葉を使っても「そういうものもあるだろう」という理解の下で話せることが増えた感覚がとてもあります。
これは、とても心地よい世界になってきたなと感じるところの一つです。
目に見えるものだけを信じるというのは、結構視野が狭いと考えています。
なぜならば、太陽からの光であったり、電気や空気のように、目には見えないけれども確かにそこに存在するものを信じないと言っていることと同じだと考えるからです。
「気」という言葉そのものにとらわれる必要はありません。
しかし、身体に血液が流れているように、身体の中には「流れ」というものが存在します。その流れが詰まっていれば身体はぎこちなく動き、流れが通るように動けば滑らかに動く。そういったものが、実際の身体操作の中にも多く含まれます。
筋肉や骨の動きで説明することも実際は可能ですが、その動き自体はあまりにも複雑です。それは縦方向や横方向だけの話ではなく、ねじれる状態であったり、電気のような振動が伝わる感覚であったりもします。
骨や筋肉を媒介として、糸電話の糸の中を振動が伝わって力が伝わるような現象も含まれるため、そういった一連の流れを分かりやすく「気」という言葉で表現すると、相手に容易に伝えられるようになります。
要は、一部の人間だけが使える特殊なものではないということです。
誰でもその流れを持っており、それがうまく流れることによって体調は良くなり、軽やかになる。逆に、それが滞ることによって身体は不調となり、動かなくなってくる。
ただ、その表現方法がそういったものであると考えると、これほどまでに浸透している言葉は他にないのではないでしょうか。
「元気」「気になる」「気を使う」「気を配る」などなど、日本語には多くの言葉の中に「気」という表現が存在します。
そして、普段使っているにも関わらず、身体操作などに「気」という表現を使った瞬間にそのイメージが途切れてしまうのが、とてももったいないです。
なぜ立つのか。なぜ施術をするのか。
この両方の答えは、気の流れを整えるためとも言えます。
どのような物事だとしても、流れやすい方が良いというのは感覚的に理解することができると思います。それは身体の中も同じです。
では、どうすればその流れが滞りなく流れるようになるかというと、一つの解決方法は、その流れが止まっていたり、滞っていたり、詰まっているところを流れるようにしていくことが本筋になります。
あらゆる問題解決は「気」の流れで解決できます。
「気」という表現をあえて外し、「流れを整えることで解決する」と考えても全く問題はありません。自分自身が理解できない言葉に出くわしたとき、思考を停止するのではなく、その本筋が何であるかを突き詰めること。
その感覚を持って物事を行うことで、あらゆるものが流れていくようになるでしょう。
あなたの日常が、少しでも深く、芯のあるものになりますように。
立芯《旅する姿勢家》
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