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座る姿勢の改善は筋肉を鍛えることではない

近年、多くの人が座りながら行う仕事が増え、それに伴って腰が痛いという方が増えているように感じます。
イメージとしては立って作業をしていたり、力作業をしている方が腰を痛めるような印象がありますが、一日中座っているような仕事で重いものを持ち上げたりしなかったとしても、そういった状態が発生しているのが現状です。

その問題意識は多くの人が持っており、椅子の下に何かを敷いて改善したり、そもそも椅子自体を変えて対策したり、座っている姿勢を見直したり、それに伴う筋力を鍛えるといった形で取り組んでいる人もいるかと思います。

そこでここでは、人体が座る姿勢に関して一番心地いいものは何か、そして現在の環境で腰が痛くなったりする本当の原因、根本的な原因をお伝えしたいと思います。
率直に言うと、座る姿勢がそもそも間違っています。

多くの人が一般的に「座ったときに良い姿勢」と思っているのは、腰を反って胸を張り、ピンと背筋を伸ばした状態のことではないでしょうか。

だらっと座っていたとしても、姿勢が悪いと注意されたり自分で気づいたりするとピンと伸ばす。しかし、その伸ばした状態でいてもまた腰は痛くなるものですし、それを維持し続けること自体が窮屈になって、また元に戻ってしまったりします。

こういう時に考えなければいけないのが、「この良い姿勢と呼ばれているものが、そもそも違っていたら」という視点です。

もっと大きなことを言えば、背骨のS字カーブというものがそもそも間違いであったとしたらどうでしょうか。その状態で筋肉をいくら鍛えても、その状態になる椅子を購入しても、椅子の下に敷くクッションなどを導入したとしても、前提そのものが違うために今の問題が発生している。そういった視点を持つことが大事です。

では、どうすれば良いのか。

椅子に座った時に骨盤を立てる。もう少し分かりやすく言うと、こたつなどで座った時に、腰や背中をちょっと丸めるくらいの骨盤の角度や形を作ります。そのままで放置していると胸の部分が下がって猫背のようになってしまうので、腰はそのままで胸を起こし、軽く顎を引いて、ゆったりと丸く、そしてまっすぐな感じの背中のカーブを作ります。これが日本古来から伝わる正しい姿勢です。腹筋も背筋も程よく緩み、どこにも余計な緊張がない状態で座る。これは立つ姿勢も寝る姿勢もまったく同じです。

そして、その上で大事なことがあります。この姿勢をとっていれば、5時間も10時間も座りっぱなしで疲れないかというと、決してそうではありません。当然ながら、血流をしっかりと身体中に巡らせることが必要です。普段座っている時はこの姿勢を保ちつつ、こまめに身体を動かすこと:立ったり動いたり、重心の位置を変えたりすることが次に必要になってきます。

同じ形でじーっと動かないでいること自体が、そもそも身体にとってあまり良くありません。これは立つこと、座ること、寝ること、すべてにおいて共通する考え方です。常にゆらゆらと動いていること、寝ている時なら気がついたら寝返りを打つこと、これがとても大事になります。

そもそもの姿勢が違っているのに、その対処法だけをいくら試しても問題が解決しないのは、根本が間違っている可能性があるからです。ぜひ、座った時に一番いい姿勢とは何か、日々試してみてください。

好きなことを、一生。
今日の一立(ひとたち)が、その入口です。

立芯《旅する姿勢家》

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座る姿勢の改善は筋肉を鍛えることではない