武術の型を修練するにおいて、その中身まで分かるようになるまでには時間がかかります。

その型を創造した、その想いまでを理解するためには、まず外側である「型」を型通りに行うということが一番大事になります。

しかし、その型というものが人から人へと伝承されるという特性のため、伝言ゲームのように、その都度「正しさ」というものがずれるということは確実に起きてきます。

なので、最初に必要なことは、型を型通りに行いつつ、それが自分の身体にとって「健康に向かっているのか」という目線で確認しながら行うことです。そのように進めることをお勧めします。

また、日本古来の優れた「型」は、その通りに行わないと身体を壊したり不具合が起きるように作られているものがあり、我慢してそれをたくさん繰り返すものではない、ということも知っておかなければならないことです。

これは「努力や根性で、間違ったずれたものを何万回、何十万回と繰り返した先に本質を得られる」というようなイメージが日本にはありますが、それまでに身体が壊れるというリスクがあることを知った上で、正しく少しずつ積み重ねていくことが重要だと考えます。

人は誰しも、今すぐに結果を求めがちです。そして、結果を得られないと意味がないとも思いがちです。

しかし、そういう目線で判断を繰り返していると、人生の中でどれだけ良き出会い、良き型に出会ったとしても、その本質を見ることなく人生を終えてしまう。そのことを、とても危惧しています。

正しい「型」を、それこそ星の数ほど積み重ねる。これが本質につながる唯一の道です。

そして、正しいというものをいきなり見つけることはとても難しいので、自分自身の経験や体験、そして良き出会いをもとに、少しずつ改善・修正しながら、その本質にたどり着くと良いです。

答えだけを知りたい、近道だけを行いたい。
それは絵に描いた餅であり、不可能と言っても過言ではありません。それができれば、誰もがそういう人生を歩みます。

いろんな失敗があり、いろんなひらめきがあってこそ面白き人生。

そういった価値観で進み続ける仲間をこれからも探し、共に生きていこうと思います。

あなたの日常が、少しでも深く、芯のあるものになりますように。

立芯|身体の土台をつくる姿勢家