人生論

正解のみを追求することはお勧めしない

何かを始めるとき、最初から「正解だけ」を探し、それだけをひたすら追いかけるというやり方があります。

方向性が合っているかどうかはもちろん大切です。けれど、この始め方には、少し問題があると僕は感じています。

理由は二つあります。

一つ目。仮に、世の中に「正解」と呼べるものが実際にあったとしても、それをそのままやることが、今の自分に合っているかどうかは別の話だからです。他人の正解が、そのまま自分の正解になるとは限らない。身体も、環境も、歩んできた道も違う以上、借りてきた正解は必ずどこかで噛み合わなくなります。

二つ目。ごく初期の状態の自分に、その「正解」と呼ばれるレベルの動きが再現できるかどうかにも、大きな疑問が残ります。頂上の景色を知ることと、頂上に立てることは、まったく別の話です。

実際に正解に近づいていくためには、そこにたどり着いた人が、どんな順序で、どんな試行錯誤を経てきたのか。その過程を踏まえながら、自分が今いる場所における最適な一歩を考えていく――これが健全な進み方だと考えています。

指導者として一つお伝えしたいのは、僕が何かを隠そうとしているわけではないということです。受講生に進んでほしくないと思っているわけでも、当然ありません。

ただ、現時点の段階でいきなりすべての「正解」を求めたとしたら、情報量が多すぎて身体が受け止めきれず、リバウンドで元に戻ってしまったり、途中でやめてしまったりするリスクが、実際にあります。急いで正解だけを掴もうとすることで、かえって進み方がものすごく遅くなる。これは何人も見てきたので、はっきりわかっていることです。

そしてもう一つ。

正解というものは、一つの形に定まった静的なものではありません。常にアップデートと改善を繰り返していくものです。常に動いている。その更新のプロセスまで含めた状態――それが僕のイメージする「だいたい正解」です。今日の正解が、一年後も正解とは限らない。けれど、その方向に進んでいる、あるいは最終的にそこへ辿り着く軌道に乗っているのであれば、それで十分なのです。

だからこそ、一番最初から「正解のみ」を追いかけることを、僕はあまりお勧めしていません。

ただし、誤解しないでいただきたいのは、「間違ったものをやってもいい」という話ではまったくないということです。方向性は見ます。軸は握ります。その上で、厳密な正解に縛られず、自分に合った歩み方で進んでいく。この姿勢です。

行動する上で、正解だけを探す。正解だけを追求する。指導者に対して「正解だけを教えてください」とお願いする。これは、僕の耳には「近道を教えてください」と聞こえます。

基本的に、そんなものはありません。

あるのは、自分の身体で一歩ずつ確かめながら積み上げていく、凡事徹底の道だけです。

あなたの日常が、少しでも深く、芯のあるものになりますように。

立芯《旅する姿勢家》

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