昔の僕は、人に教えることを全く考えず、一人で稽古三昧をする日々を過ごしてきました。

そして数年前、ふとしたことから「大和の姿勢講座」というもので人に教えることを始めた時に、最初は見事に人に伝えることがうまくできませんでした。
どんな言葉や動作を駆使してもうまく伝わらず、苦戦した日々を今でも思い出します。

これは人に伝えるという立場に全くいなかったからです。
まさに教えるということに関しては、生まれたての赤ん坊であったと言っても過言ではありません。

そこから真剣に人に伝えるため、自分自身が家元であるという自覚を持って進んでいこうと覚悟を決めた瞬間、腹が据わり、その道が見えてきました。

その立場になってみないと見えないこと、聞こえないこと、分からないこと、できないこと。
これはまさに「立場が人を育てる」ということが腑に落ちた瞬間でもありました。

なので、反対に言えば、人を成長させるためには、その立場を作って渡すということが有効であるとも言い換えられます。

人はそれぞれ立場、もう少し言うと役割があります。
家族での役割、会社での役割、趣味での役割、そういったものがすべてその人を育てる糧となります。
これは自分自身でも作ることができますが、人から与えられるということも多々あることです。

成長するために良いというものはすべて取り入れる。
であるならば、立場というものもうまく活用して人生を豊かにしていこうと思います。

好きなことを、一生。
今日の一立(ひとたち)が、その入口です。

立芯|身体の土台をつくる姿勢家