頑張りすぎることは、美徳のように語られることがあります。

限界を超えろ、もっとやれるはずだ、という言葉は、わたしたちの日常に溢れています。

けれど、頑張りはいつか身体を追い越します。

呼吸は浅くなり、肩は上がり、心は張り詰めたままになる。

その状態のまま進めば進むほど、自分の中心から遠ざかっていきます。

武術の世界では、このことをよく知っています。

力を入れすぎれば技は効かず、

集中しすぎれば視野が狭まり、

勝とうとしすぎれば心が乱れます。

強さは「足すこと」ではなく、余分を「引くこと」によって育ちます。

姿勢の稽古も同じです。

長く立とうとするのではなく、美しく立とうとするのでもない。

ただ、呼吸に合わせて、自分を整えていく。

少し頑張りを手放すだけで、身体は本来の軽さを取り戻し、心は静かに柔らかさを思い出します。

行き過ぎは、足りないことと同じ。

ちょうどよいところに、最も深い力が宿ります。

今日も肩の力を抜いて、

ほんの数分、静かに立ってみてください。

そこに、あなたの中心があります。

立芯|身体の土台をつくる姿勢家