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階段を楽に登るには?

よく「階段を上るのがしんどいのですが、楽に上る方法や身体操作はありますか?」と聞かれます。その際、「後ろ足で蹴らないで上ってください」「肚で足を引き上げて上ってください」とお伝えしています。

これはパッと聞いただけで理解してもらうのはなかなか難しいのですが、基本的に「歩くときは後ろ足で地面を蹴る」というのが一般的な常識だと思います。しかしそこで行われているのは、足の筋力で蹴って身体を押して進んでいる状態です。その状態で歩いたり、階段や坂道を上ったりすると、蹴る力が非常に必要になり、表層の大きな筋肉を酷使するため疲れやすくなってしまいます。

今回お伝えしている「肚で引く」歩き方は、その名の通り引っ張り上げて歩く感覚です。具体的には、両足が開いている状態から、前足の方に重心が移った状態で後ろ足を引っ張り上げて前に下ろします。前に下ろしたらそちらに重心を移し、その状態でまた後ろ足を前に引っ張る、という形になります。

上り坂や階段でもこの状態で上ると、今まで使っていた筋肉をほとんど使わずに、軽やかに足を引き上げて上ることが可能です。この感覚をつかんだ方からは「本当に疲れなくなった」「山に登っても筋肉痛にならなくなった」といった感想をいただいているので、効果はしっかりあると感じています。

この歩き方は新しく開発したようなものではなく、日本古来の歩き方になります。裸足で歩くことが普通だった時代は、皆このような歩き方だったのではと推測します。

今のようにかかとから着いて蹴るような動き方をしていると、どうしても身体に大きな負担がかかるからです。裸足で動き回る時に蹴って歩き続けると、足の皮もめくれやすくなり、なおかつ疲れやすいです。

武術の動きや能楽などの歩き方も全く同じ感覚で、低い姿勢で常に動き続けるためには、その状態ですぐ疲れてしまうようではいけません。ですから、この「肚が利く(丹田を使う)」動きは当然ながら行っていたものであり、それを現代の環境で使うことも非常に有意義なものになります。疲れにくく、大きな力を得られるからです。

今の歩き方に疑問がある方には、ぜひこの歩き方をおすすめします。

あなたの日常が、少しでも深く、芯のあるものになりますように。

立芯《旅する姿勢家》

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